夫婦・カップルセラピー

  • お互いの魅力や一緒にいる安心感に導かれてパートナーとなった夫婦やカップルも、長い時間を過ごす中で難しい局面を迎えることがあります。パートナーの一見些細な言動で非難したい気持ちが抑えられなくなったり、パートナーからの関わりを遠ざけたくて避けて引きこもってしまうなど、多くのカップルが困難を経験するものです。ゆっくりと互いの気持ちを話し合う時間が取れればいいのですが、長くそのような状況が続くと安心して話し合うこと自体も難しくなることもあります。
  • 私たちの感情に焦点を当てたアプローチでは、二人の間で起こりやすい行き詰まりのサイクルに気づき、その時にどんな感情が起こっているのかを理解していきます。パートナーを非難したい時、避けたい時、コントロールしたい時、服従し続けて依存的になってしまう時・・・そのような長期的に見ると機能的ではない対処をしてしまう背景には、自信のなさ、不安、寂しさ、傷つきといったさまざまな気持ちが関わっています。
  • パートナーはそれぞれ異なる家族の元に生まれ、異なる人生を経験してきています。パートナーに対して自身が経験してきた家族の価値観を期待してしまったり、自分の養育者(お父さんやお母さんなど)に対する感情が、パートナーに向けられることも自然に起こるものです。
  • 例えば、よくため息をついて不機嫌になるお父さんの元育った方は、パートナーが単に仕事で疲れて表情がさえないのを見て、必要以上に不安で落ち着かなくなるかもしれません。お母さんが過保護・過干渉で自分の気持ちを受け止めてもらえなかった方は、どうせ自分の気持ちなんて話しても無駄だと、本来気持ちを受けて入れてくれるパートナーにも気持ちを表現することをためらうかもしれません。
  • パートナーとの関係を扱うということは、お二人の間で起こっていることに加え、その背景となる「感情の歴史」「家族の歴史」というものもゆっくりと紐解いていくことが役に立ちます。